linen
[ kitchencloth , dishcloth ]
丈夫で水分の吸収も良く、乾きも早い。毛羽立ちもないので本当に優れもの。色々なサイズ、デザインのものを定番で織り続けています。最初は麻のシャリ感、使い込むうち柔らかく...と、布の表情が変化していくのもいい。
[ stole ]
麻の清涼感と、オーガニックコットンのふんわりやさしい肌触りを生かし、極細糸で織っています。
春、夏、秋と使っていただけるストールです。
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*亜麻 [ linen = flax ]
亜麻科に属する一年草。
通常、植物体からスライバーまでをフラックス[ flax ]と呼び、糸及び製品になったものはリネン[ linen ]と呼ばれています。茎の内部から取り出した繊維で糸が作られます。
亜麻の繊維に多く含まれるペクチンの働きにより、天然素材の中で最も汚れが落ちやすく、洗濯にも強い特徴を持ち、繰り返し洗うごとに柔らかさは一層増すので、その時々の風合いも愉しめる素材です。
*北海道と亜麻
北海道での亜麻栽培の歴史は明治時代まで遡り、戦中は札幌をはじめ道内各地で亜麻産業(繊維工場)が盛んでしたが、戦後は軍需産業としての役割が無くなると共に、化学繊維の発展等で北海道の亜麻産業は衰退してしまいました。
しかし北海道は亜麻の栽培環境に適している気候である事と、近年は自然素材の製品が見直されている事などから、道内でも亜麻を使った糸以外の製品製造加工(油など)、また地域やグループ、個人単位で栽培や糸紡ぎを愉しむ数は確かに増えている...という程度ではありますが、微かな復活の兆しとも言える動きがあるように思います。
ただ亜麻の栽培は連作が出来ない事や、繊維から糸にするまでには大変な手間がかかるため、道内でそれを産業化させるまでには至っておらず、また海外(欧州)の主要な亜麻産地でも栽培や生産が縮小されている現状があるようです。背景には人口の減少、化学繊維の発達etc...。
しかし一方では、現在の大量生産時代も飽和状態となり、小規模でも品質が良く、特徴のある、生産者の分かる商品作り、量より質へのシフトが進んでいる一面もある中で、北海道での亜麻産業復活があってもいいのでは?と。
いつかこの北の大地に亜麻畑が増え、沢山の人が見に訪れるようになったり、[亜麻製品の産地=北海道]となる日が来たら素敵だろうなと思います。北海道産のリネンやウールの糸を作る事が出来たら、海外でも人気になるかも!?なんて想像をしながら、僅かながら作品作りを模索している最中です。
道内で栽培したflax(亜麻)から取り出した繊維(スライバー)
*Woven Moonlight [ 月光で織られた生地 ]
古代エジプトでは、リネンは [Woven Moonlight]
「月光で織られた生地」と呼ばれていたそうです。
昔は、上質で純白なリネン(亜麻布) が、貴重なものでした。
Woven Moonlight...月光で織られた生地(布)!
このネーミング、とても気に入っています!
真新しい張りのある姿は
ぎこちなくも初々しく
年月を偲ばせるしわは味わい深い
奥の方で静かに光り
時にはしっとり
どの表情も好き
シルクのように堂々!でもなく
でもコットンより、すましてる
さりげなく、品良く、芯の有る
凛と涼しい顔で、でもコツコツ働き者
「麻」という字が、
自分の名前にも使われているから
と、いう
こちらの勝手な同朋感も在ります
紡ぎ車 [ Spinnig wheel ] に Distaff という棒(スタンドのようなもの)を取り付け、そこにセットした繊維を少しずつ指で引っ張りだしながら撚りをかけ紡いでいく